石川県立輪島高校創立百周年記念サイト

旧職員からのメッセージ

赤田 英明(第26代校長)
◆歴代校長メッセージ

母校、輪島高校

赤田 英明

第26代校長

創立100周年、誠におめでとうございます。1923年(大正12年)地域の教育の拠点校として旧制中学である輪島、大聖寺、羽咋の三校が誕生します。県内6番目の旧制中学校です。奥能登地区の切なる思いがこもった学校でありその喜びは本校50周年誌からひしひしと伝わってきます。

この伝統ある母校を昭和53年3月に卒業して以来40年振りに校長として赴任した際、職場を同じくした教員は無く不安を抱きながらも母校校長としての任を頂いき「ようし自分らしい高校にするぞ」という意気込みで一杯でした。旧体育館(現在、中庭)が無くなり、旧テニスコートの一部には新体育館が建てられ一部校舎が増築されたこと以外は昔のままの姿であり校内を回っていると高校時代の思い出がよみがえってきました。教員という立場で高校生だった頃の様子を見ることはできませんが、きっと当時も元気で素直な少々シャイである生徒達だったのだと思います。

当時は、野球部、サッカー部、陸上部、ソフトボール部が狭いグランドでボールを避けながら練習していました。現在は旧輪島実業高校グラウンド、市営陸上競技場等を利用し活動しています。放課後はグラウンドからの活気ある声は無く、ややさみしい感があるのはゆがめませんが、少数ながら精一杯努力する姿には頼もしさを感じます。授業は講義形式チョーク一本の授業からタブレットを活用したアクティブラーニング(AL)が主体へと変化しています。当時の授業しか知らないOBの方にはきっと驚かれることと思います。

行事では、在校時クラスで練習に励み最優秀賞を獲得した思い出のある合唱コンクールが脈々と受け継がれていたことには非常に感動しました。生徒達の熱量は昔も今も変わりません。私達の世代にとっては新しい行事、チャレンジウォークは輪島高校から白米千枚田往復20km、揚げ浜塩田往復30km、窓岩往復40kmの3コースを選択し走破するという限界に挑戦する一大イベントです。雄大な日本海、七ツ島、のとキリシマツツジ、千枚田、断層等見どころ一杯のコースを楽しめたかは分かりませんが、足を引きずりながらも満面の笑みでゴールに戻る姿は、一生の思い出となると確信させてくれました。

校長在籍3年で力を入れたのは『ICT教育の推進』、『コア輪島、夢道場の設置』『教員の働き方改革』の3点でした。そのためにはICTを自由に使える環境の整備と学校文化の醸成が必要と考え、全館Wifi整備と教員全員へのタブレット配付を実施しました。連絡事項はタブレットを活用し『朝礼の廃止』『職員会議等での完全ペーパーレス化』を一気に進め、タブレット活用授業の推進にも力を入れました。退職の年度末にはコロナが流行し、卒業式の実施や次年度修学旅行等の采配にも苦労しましたが、教職員の多大なる協力もあり無事乗り越えられたと思っています。本当にありがとうございました。

最後になりましたが、校長勤務の際には、同窓会や同級生の皆さんに助けていただき大変に感謝しています。100周年を終え101年目を輪島高校は歩み出します。良きものは残し、新しいものに常に挑戦する『不易流行』の精神で今後も発展していってほしいと希望します。後輩達には、『何にでも目一杯頑張って悔いの残らないような高校時代に』とエールを送りたいと思います。

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